コミック昭和史 １巻

コミック昭和史 (第1巻) 関東大震災~満州事変

水木しげるが昭和史を漫画で描いたもの。水木しげるの見た「昭和史」を庶民の視線で描くと同時に、案内人役のねずみ男が情勢の一般的な説明を与えてくれる。水木氏が５歳の頃の事からガキ大将たちと抗争に明け暮れている頃までの事が描かれているが、その裏では治安維持法、張作霖爆殺事件、昭和の恐慌、ロンドン軍縮会議、満州事変などが進行している。

やはり「昭和史」と言っているだけあって、歴史の客観的な記述がどうしても多くなっている。「昭和」って時代に生きた水木サンを描こうとした作品なんだろうなぁと勝手に想像しながら読んだけど、「のんのんばあと俺」のイメージから想像していたよりもカタい内容が多くて、寝る前に読んでたら眠くなった。特に中国が舞台となっている部分は、日本史的には重要だけど水木サンとの接点が薄く*1、歴史漫画的な内容になってしまいがち。歴史を題材にした点描は盛りだくさん。

*1:あくまで１巻だけで見た場合