MB13が摂取したもの

読んだもの、見たもの、食べたものなど、外から取り入れたもの全般についての感想を書いておくチラシの裏

コミック昭和史 2巻

コミック昭和史 (第2巻) 満州事変~日中全面戦争

コミック昭和史 (第2巻) 満州事変~日中全面戦争


第2巻は満州事変から日中全面戦争までということで、万宝山事件、上海事変満州国成立、更に三月事件、十月事件、五・一五、国連脱退、滝川事件に相沢事件、二・二六と軍国主義へと傾いていく日本の影が、いよいよ田舎の水木氏にも忍び寄ってくる。その中で水木氏も、世話になったのんのんばあが死んだり、小学校を卒業して働きに出たりと、大きな環境の変化を迎える。

2巻はのんのんばあの死から始まるわけだが、この「昭和史」の記述から「のんのんばあと俺」を振り返ると、隠されていた貧しさが浮き彫りになり、微妙なやりきれなさを感じた。軍国主義化が進んでいく一方で、坂田山、三原山の心中の話や岡田嘉子、安部定のマラちょん切り事件など、人々がわけわけらん状態になっているのを、水木氏の視点から見られたのは面白かった。