MB13が摂取したもの

読んだもの、見たもの、食べたものなど、外から取り入れたもの全般についての感想を書いておくチラシの裏

女帝エカテリーナ アンリ・トロワイヤ(下)


女帝エカテリーナ・下』
アンリ・トロワイヤ著 工藤庸子訳

 下巻では、エカチェリーナがプガチョフの反乱を抑え、オスマントルコと戦い、死亡して、アレクサンドル一世が皇帝になるまでを描いている。やはり、天才が上に居座ってしまうと下がやりづらいよなぁ、というのが下巻の主な感想。エカチェリーナはエカチェリーナで、ピョートル三世の影にいつまでも苦しめられるし、まったく大変そうだった。
 帝政ロシアの植民地政策は、プガチョフの乱をきっかけに寛容から管理へと路線を変えたという論文を読んだことがあり、アンリ・トロワイヤがプガチョフの乱に対するエカチェリーナの心境をどう捉えたのかというところに興味があった。しかし、一般的な本で書かれているのと同じようなことが書かれていたのみだったので、その点はやや残念ではあった。やはりプガチョフの乱については別の本で勉強する必要性がありそう。